私自身、芸術教育というものが、よくわからなかった。
学校の美術の時間に、自分が作った作品が、合ってるのか、合ってないのか、よくわからなかったからだ。
「美術はそうではないと」いう意見があるのは知っていたが、その感覚がスッキリしなかった。
大学受験でもあまり使わない。
「何の役に立つの?」という損得に特化した価値観だった。しかし、少しだけわかった気もする。 絵を見たときに、人は何かを感じる。多様な解釈ができる。
自分に当てはめることができる。
私は、この絵を見て、とても奇妙で、美醜の落差が激しく、とても精緻だと感じた。
自分自身の美醜の多面性・二面性を認めていこうという事だとも思った。醜の方が多いとも思った。
絵で、こういう気付きを与える教育も大切だと感じた。
マックス・クリンガー | 『ある生涯』:夢 | 収蔵作品 | 国立西洋美術館